子リスの「機嫌悪い時間」は、夏休みに入って更に頻度が増して来ました。
その理由の一つは、おそらく部活だっただろうと思います。子リスは、部活動に愛着が持てないようでした。競技自体は面白いこともあったのでしょうが、とにかく部の雰囲気が良くなくて、居心地の悪い場所だったようです。
…というこの事実、実は知らされたのは中学校を卒業して数年たってからのことでした。
学校でのことなんか詳しく教えてくれない「中学生男子」の類に漏れず、困っていても、キライな人や事があっても、親である私達にはそれを知られたくない、という心理があったようです。
その「思春期のプライド」とでもいうべきものから解放された途端、子リスの口から明かされた、知られざる中学時代の事実!あの時リアルタイムで知っていたら、結構心配したであろうことも多くて驚きました。
部活内での人間関係から、すさんだ気持ちだった自分の言動まで、いやあ出るわ出るわ…
「そんなことになってたの…?」とびっくりしつつ、
「なんで言わなかったの?…まあ言いたくなかったか。」と、納得するより仕方がありません。
でもこの場合、知らぬが仏、と言えるところで止まっていたことに感謝するべきなのでしょう。
そんな訳で、部活に行きたくない子リスは、夏休み中の部活は半分ぐらいは欠席していました。
朝起こしても、タオルケットをかぶって唸るばかり。片頭痛モチの子リスは、実際に頭が痛かったり、吐き気がしたり…と、体調を崩しててしまっていたので、それはもう本当にイヤだったのだと思います。
私も、夏休みというのは頭脳と体を休めるためにある!と思っているものだから、これに関しては、いいよいいよ、やすめば。と、割と簡単に承諾したことを覚えています。
でも、本人は休んだら休んだで気にはなるらしく、やっぱりどこか不機嫌でした。
子リスの取り柄である、「基本的に機嫌がいいい」という長所が、少し陰って来たことが寂しくはありましたが、まあ、これこそ思春期の証拠、一過性のものでしょう。と、ヨユーのある時には見ていました。
が、機嫌や態度の悪さがあまりにも目に余る時には、遠慮なく怒りもしました。
「あなたがそういう時期であることは知っているし、お母さんにも身に覚えがある。でも、だからと言って嫌な雰囲気を撒き散らいしてもいいということにはならないんだよ。」
残念なことは、この説教を短く、ピシッと一言で心に届くようにおさめる力量が私にはなく、ついつい話が長くなりがちだったことです。
もともと私には“考えすぎる”キライがあるので、「こう言ったら傷つけるかな」とか、「これは誤解を招くかな」とかあれこれ考え、話が冗長に流れて収集がつかなくなり、ふと子リスを見れば何だか疲れた様子。「早く終わってくれ」と思っているのが明らかなその表情を見てまた腹が立ち…という、悪循環に陥ることも多々ありました。
ただ、機嫌の悪いことは、悪いことなんだな、というメッセージだけは浸透したようで、それだけはよかったなあと思っています…。