子リスの卒業式の日が来ました。
この日のことを思い出そうとすると、小学校の卒業式の思い出と重なって、どれがどっちの日の記憶だかわからなくなることがあります。
それほど中学校の3年間が、”あっという間”だったということだと思います。
一人前に反抗期を経験して、怒られて、部活に悩んで、最後は一生懸命勉強して…まさに子リスの中学時代は、「駆け抜けた」という感覚が私にはありました。
子リス本人にとっての中学校時代は、思い出としても、自分のあり方としても、「いい時代だった」と言えるものではなかった様です。それでも、卒業式に臨む子リスの顔はスッキリ、キラキラしていました。一つの時期をやり終えた達成感や、これから始まる高校生活への希望に満ちて見えました。
校長先生から一人一人卒業証書をもらった後、卒業生全員がこちらを向いて立ち、呼びかけ、合唱…と式が進んでいきます。殆どの子が小学校から一緒なので、知っている子の顔を探しては、「この短い3年間の間に、みんなそれぞれ成長したんだなあ…」と感無量です。
小学校の卒業式同様に、この日のビデオも残っています。最近久しぶりに見返してみました。
「あの時は大きくなったと思ったけど、なんかカワイイねえ。高校生になるような感じには見えないよね。まだだいぶ幼いよね。」
と私は喜んで見ていますが、子リスは自分の姿を見ながら、またしてもこんなことをボヤくのです。
「小学校の卒業式から3年経ってるのに、まーだ何だかフラフラしてるよね。なんでこう、ピシッと出来ないかなあ」
言われて見れば、確かに何となくあちらこちらを気にして、視線や体の向きが時々動いています。
「でも別に、そんなに目立っておかしいわけじゃないよ。ちゃんと立ってるじゃない。」
と言っても、
「だってホラ、周りは誰も動いてないのに。」
と言って、ビデオに映る自分の動きを真似してふざけています。
…仕方ないよ、この自意識の強さ=敏感さは、持って生まれたものなんだから。そうカンタンには変わらないよ。
お母さんだってそうだったんだから。
そして私はまた、自分の「ちゃんとすることが恥ずかしかった時代」を思い出すのでした。
昔は家庭にビデオというものがなかったから、かわいかった筈の赤ちゃん時代の映像が残っていないのは残念だけれど、考えてみれば自分の“見返したくない過去”も残らないのは良かったと言えるかもしれません。今は天使時代の貴重な映像と共に、本人にとっては“黒歴史”と言えるようなものまで残ってしまいます。これもヨシアシです…。
でも、お母さんにとってはそれも貴重なんだけどなぁ。
そう言うと、
「そうですかねえ?」
と子リスは笑っています。
いずれ自分でも、フラフラしている姿を、あー、こんなカワイイ時代もあったなあ、とヨユーを持って見る日も来るでしょう。
とにかく、中学生という時期はイロイロ難しいのです。それをよく耐え(?)、経験するべきことを経験し、無事に卒業の日を迎えました。何よりもそのことに表彰状をあげたい気持ちなのでした。
さあ、子リスはいよいよ高校生になります!(ホントに!?)