5年生時代 その⑭ 新しい子リス

1年生の時に同じクラスだった子に水飲み場で会ったら、「まだ喋ってないの?」って聞かれたから、「ううん。」て答えたら、「ふーん。」って。
…と、子リスが話してくれたことがありました。

「まだ喋ってないの?」ってなによ。そんな言い方するなんて、子供とはいえシツレイな子ね。と、私の中

に一瞬、“ガルルル・・・”と子供を守る動物のみたいな気持ちが湧きましたが、次の瞬間、「いや、子供はそれで済んじゃうんだなー」という感想に変わりました。

あっ、1年生の時同じクラスだった子リス君だ。今も喋っていないんだろうか。聞いてみよう。ちゃんと「ううん」と返って来た。「そうか、もう喋るようになったんだ」と解決した。それだけのことなのかも。

子供はストレートな分、大人からするとドキっとすることもあるけれど、結構単純に過ぎていくことも多いのかもしれません。

ところで前回、子リスがクラスの係などを任される機会が多くなったことを、友達はどう見ているのだろう…という様なことを書きましたが、その不安はやはり少しだけ、的中していたこともあったのです。

体も大きくて、積極的な男の子。その子に乱暴な扱いをされることが何度かありました。

先生との個人面談の時、思い切って聞いてみました。
「先生、『おとなしくてかわいい子リスだったのに、喋るようになったらなんだか台頭してきやがって』みたいな雰囲気があったりしないんだろうかとか…ちょっと心配なんですが…」

するとO先生は、
「お母さん、面白いですね~。」と笑って、
「ネガティブな反応をする子には、それなりの背景があったりするんですが、それはまた別の問題ですから。それはそれで対処しますね。子リスくんが頑張って色々なことにチャレンジすることに関しては、みんな温かく見ていると思いますよ。ただ、危ない行為があったことについてはすぐやめさせます」
とおっしゃって下さり、本当にすぐにそれはなくなりました。
そしてその子と子リスは、その後普通の友達になったという事実からも、対処の速さと方法について、いろいろと考えさせられるのです。

子供のやることだからといって、軽く見てはいけない。でも、子供のやることだから、早く適切に対処すると、驚くほど綺麗に解決することも多いと感じます。
子供は本当に、繊細かつ柔軟ないきものだと思わされます。

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