ある日、O先生から電話がかかってきました。
「今日ですね!子リスくんの前に座っているS君が、後ろを向いて子リス君に何か言ったんです。そうしたら、子リス君が反応して、何かちょっと話していたんですよ。何だか楽しそうで。それで私、授業中だったもので、『ちょっと子リス君、うるさい!』って言っちゃいました!」
私: 「えーっ!『うるさい』ですか?ホントですか?」
先生: 「そうなんですよ。『うるさい』って。スゴイでしょう?」
私: 「キャー!ありがとうございます!記念すべき日です~!」
先生: 「ねー!?『うるさい』なんて。嬉しいですね!」
事情を知らない人が聞いたら随分ヘンな会話に違いありませんが…子リスが「うるさい」と言われたなんて!これは本当にケーキでも買ってきたいほど嬉しい日でした。
電話を切ってしばらく経ってから、子リスに「今日、先生に注意されたの?」と聞いてみました。すると、
「だってS君がちょっかいを掛けて来たから、『やめてよ~』と言っただけなのに~」
と、いつものニヤニヤ顔です。電話で私と先生で盛り上がっていたことは分かっていたようでした。
この日のことは今も時折話題に上り、子リスは、「あれは先生が、『うるさい』って言いたかったんでしょ」と笑っています。「子リスが『うるさい』と注意された」という、(だいぶ無理やりな)この出来事は、私にとっても、O先生の愛情を感じる、とても大事な思い出になっています。