子リスが低学年の頃、
「なんで喋らないの?喋れないの?」「喋らないと大人になれないよ」「お前喋れないから日本人じゃないんだろう」
など、当時の子リスが随分と傷ついたであろうことを、クラスの子などに言われた経験は幾つかありました。
私が直接目撃したこと、子リスが話してくれたことは数回だけですが、きっと本人の記憶の中には他にもあることでしょう。
でもやっぱり、6年生で経験した「携帯電話~足の怪我」の一件は、やはりそれとは格段に深刻なものとして、私の心に刻まれています。
でも実は、子リス本人の中では、この時期の記憶があまり鮮明ではないようです。
「ほんとに、あんまり詳しく覚えてないんだよね…」
と子リスは言います。勿論、何があったかは覚えているのだけれど、細かいことはだいぶぼやけているようです。もともと、時にはこちらが困るほど何でも詳細に、正確に覚えている子リスなのに、この件に関しては記憶にもやがかかっているようです。色々な意味で辛かった記憶を脳がしまいこんでいるのかもしれません。
そんな中でも、子リスが当時を振り返って言うことがあります。それは、
「でもね、あの頃の自分は、いじめられても仕方がないようなヤツだったと思うよ」
というものです。
勿論これは私にとって、「林間学校は楽しくなかった」「修学旅行は殆ど覚えていない」「喋れるようになって楽しいと思ったことがない」と並ぶ、衝撃の発言でした。
子リスの告白は続き、
「もし自分があのグループにいて、当時の自分を見たら、いじめたい気持ちになったかもしれない」
とまで言うのです。
いじめたくなるような自分だった?一体どんなヤツだったというのでしょう。