中学時代 その⑦ 朝の光景 [1年生]

ただでさえオモシロクないキモチの思春期。勉強も急に難しくなって、部活も大変で、大事な自由時間が減って…と、いろいろ大変だっていうのに、更にテストのことで怒られて。いいことないよなあ。何なんだ、中学校!…という日々を、子リスは過ごしていたのかもしれません。

斯く言う私も、中学生時代は、朝起きた瞬間からとにかく世の中が面白くなくて、機嫌の悪い女子でした。朝食のテーブルに着くと、母に「飲み物、何がいい?」と聞かれ、それさえも何だか腹が立って、
「毎朝紅茶飲んでるんだから、聞かなくたってわかるでしょうよ」
と、ぎりぎり聞こえないくらいの声で言ったつもりが、母にはシッカリ聞こえていて、
こっぴどく叱られたのは、他ならぬ中学1年生の時でした。

多かれ少なかれ、思春期の子供は皆何かに耐えているのかもしれません。

そんな、どんよりした気持ちを抱えながらも、日々の生活は流れて行きます。
当時を振り返った時に、「中1時代はキゲン悪かったなあ」とまとめることが多いけれど、実際は、1日24時間ずーっと“どんより”していたわけではないのです。笑いもしたし、ほっこりした“いい時間”だってありました。

子リスの中1時代で、今でも思い出すのが朝の光景です。

夜遅くまでの仕事だった夫はまだ寝ていて、ちびリスもまだ起きてこない朝7時。
朝ごはんは、いつも子リスと私の2人でした。
そんなに色々話をするわけでもないけれど、テレビを見て、時々アニメのコーナーで笑ったり、冗談を言ったりしながら食べる朝食は、穏やかな楽しいひと時した。

そして、食べ終わって身支度が大方できると、子リスは決まって、寝ているちびリスを見に行くのでした。ちびリスは大体、面白い格好で寝ています。ある時はまんまる。ある時はうつ伏せで顔だけ横向き。子リスは、おまんじゅうのようなちびリスの顔を近くからじーっと観察しては、つっついてみたり、腕を持ってぶらぶら動かしてみたり、時には写真を撮ったりして、ひとしきり楽しんでいたものでした。

あれもこれも大変な中、楽しいな、とか、かわいいな、とか、(あとは願わくば、お母さんとの時間も悪くはないなー、とか)、そんな「いい気持ち」になることで、ちょっとでも慰めになってくれていたのならいいなあと、今更ながらに願ったりしています。

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